いろいろなメーカーから、いろんな機種のパワーメーターが出ている昨今、
結局どれがいいんや!?
こんな気持ちで日々パワーメーターのインプレ記事を見ているのは私だけではないはず。
このテーマへの1つの答えとして当ブログでは「ペダル型パワーメーター」をオススメしています。
というわけで本記事は
こんな内容となっており、自分に使い方、使用環境に合ったペダル型パワーメーターが選べるようになっています!
ついでにちょっと値段の張るペダル型パワーメーター、こいつを少しでもお得に購入できる情報についても紹介しています!
そもそもパワーメーターとは
この記事を読んでいる方はもちろんご存知と思いますが、念のため解説させてください。
ロードバイクで言うパワーとは「自分がロードバイクにかける出力を数値化したもの」
そしてパワーメーターとはこのパワーを測定するもので、ペダルやクランクなどに計測センサーが付きます。
この「パワー」という指標は速度や心拍数などと異なり外部からの影響を受けません。
そのためレースやヒルクライムを頑張る人がトレーニングでよく用いています。
詳しくは過去記事「パワー」を見て脱初心者!パワー&パワーメーターを解説!!」で解説しているので、良ければご覧ください。
【何故オススメ!?】ペダル型パワーメーター特徴【共通】
ここでは数あるパワーメーターの中で、なぜ私がペダル型パワーメーターをオススメするのか?
その理由とそのメリット・デメリットについてお伝えします。
ペダル型パワーメーターと言ってもいろいろなメーカーからいろいろな機種が出ています。
ここで解説するのはそれらに共通するものです。
さてオススメする理由は大きく2つ。
- 取付が超⭐︎簡単!!
- 全てのロードバイクで使用可能!!
順に詳しく解説していきます。
オススメ1 取付が超⭐︎簡単!!
ペダル型パワーメーター最大の特徴といえばコレです。
ビンディングペダルを使い出す時に自分で交換するホビーライダーも少なくありません。
また使用する工具も六角レンチとペダルレンチの2つのみ。しかもそれぞれ安価に購入できます。
また取付が超⭐︎簡単なのはそれだけでも大きなメリットですが、他にも
「複数台での使い回しが容易」というメリットもあります。
パワーメーターは安価になりつつあるとはいえ、数万円単位のお金がかかります。
このパワーメーターを複数車両で使い回せるのは経済的にもメリットです。
とはいえ「毎回ライド前に付け替える」ってのは現実的じゃないです。
しかし一方で取付が簡単ということは、簡単に取り外して盗まれてしまうという面もあります。
もちろん現実的にはペダルのみを盗むというのは考えにくいです。
しかしどこにでも頭のおかしい人はいます。普通の人は他人の自転車のパーツを盗みません。
それを踏まえ、ペダル型パワーメーターを使う上のリスクとして認識しておいて損はないでしょう。
オススメ2 全てのロードバイクで使用可能!
こんなの当たり前じゃねえの!?
こう思われるの無理はありません。しかしそういかないのが面倒なところ。
というのも現在主流となっているパワーメーターはクランク式のパワーメーターです。
このクランク式パワーメーターは左右のクランクにパワー計測のためにセンサーが付いており、
このセンサーが左側クランクの場合に、クランクの裏、クランクとフレームのチェーンステートの間に付いています。
写真の通りそこまで大きなスペースはありません。
そのためセンサーが大きい、又はクランクとチェーンステーに十分なスペースがないと使えません。
一方でペダル型パワーメーターではこんなこと考える必要はありません。
フレームとの相性はもちろん、取り付けするクランクとの相性もです。
ペダルが付けれないクランクなんて存在してはいけない(笑)
前述の「取付が超⭐︎簡単」と合わせて導入障壁がものすごく低い
この2つが今回ペダル型パワーメーターをオススメする最大の理由と言えます。
【デメリット】落車で破損する確率大
一方でペダル型パワーメーターにももちろん欠点があります。
落車などで破損しやすい
ペダルは数あるロードバイクのパーツの中でも破損しやすいと言いわれています。
理由について転倒時に一番最初に地面に着く場所だからなど、諸説あります。
そのため
そんな壊れやすい場所だから、そこがあまりにも高価になってしまうのはユーザーにとってはどうなの?って話でペダル型パワーメーター作ってないんですよね〜。
と、過去に某イベントで、某メーカーの人に聞いてみたことがあります。
とはいえこれを聞いたのは数年前のこと。
また今回紹介する2機種は破損に対するリカバリーが優れており、この点も紹介します。
オススメペダル型パワーメーター2選!!
さあやっと本題。今回紹介するのは
- GARMIN Rally
- FAVERO Assimoa Duo Shi
この2つです。
私がこれらをオススメする理由は主にこの2つ。
- シマノクリートに対応したペダル型パワーメーター
- 破損について十分な対策が取られている
前者について日本でビンディングペダルの普及率No.1のシマノペダル、シマノクリートに対応した商品である点から、特に日本人にとってメリットが大きいです。
一方で後者については、やはりメーカー側も破損しやすい点を認識しており、最近登場したこの2機種にあっては、それぞれ異なるものの対策がとられています。
ペダル型パワーメーター1 GARMIN Rally
GARMINはVectorというモデルで過去、ペダル型パワーメーター市場を独占していました。
そのGARMINが今回フルモデルチェンジを果たして登場したのが今回紹介する「Rally」です。
モデルチェンジ前のVectorではLOOKクリート対応モデルのみでした。
しかし今回「Rally」としてシマノ・LOOKクリート対応の2モデルが発表されたのが非常に嬉しいところです。
さて早速本題として、このRallyの特徴がこちら。
- ペダル部分がリペアパーツとして安価に購入可能
- 電源がボタン電池のため、長時間の連続稼働が可能
- 両側計測モデルで定価約15万円と高価orz
順に解説していきます。
ペダル部分がリペアパーツとして安価に購入可能
前述した「破損しやすい」という特徴をフォローする特徴です。
壊れやすいなら、壊れても簡単に交換できるようにしよう!
こんな考えで開発されました。
このリペアパーツは片側から購入可能で金額は¥12,000(公式サイト参照)
金額的にシマノのアルテグラペダルよりちょっと高いくらいです。
安いとは言えませんが、同じものの購入し直しと比べたら1/10以下、こう思えばまだ許容範囲と私は思います。
電源がボタン電池のため、ランニングコストがかかる
これは一概にデメリットと言い切れない面です。
確かにボタン電池の分のランニングコストがかかります。
しかし電源がボタン電池であるからこそ
- 長時間の連続稼働が可能(最大120時間)
- ライド中のバッテリー切れも、電池交換ですぐ対応可能
こういったメリットがあります。
またボタン電池は家電量販店やコンビニで買えるLR44です。
これでロングライド中の電池切れにも容易に対応できるという点から利点と言えます。
両側計測モデルで定価約15万円と高価
価格に関しては繕いようがないです。高価です。デメリットです。
入門用ロードバイク1台買えちゃうじゃん!!
これについては今後のGARMINさんの企業努力に期待です!!
とはいえGARMIN製品はあまり積極的に値引きされている印象がありません。
そのためBLACK FRIDAYなどの期間限定セールで割引されている場合が、数少ない購入チャンスなので見逃せません。
ペダル型パワーメーター2 FAVERO Assioma Duo Shi
さてRallyと双璧を成すシマノペダル対応型パワーメーター
FAVERO Assioma Duo Shi
ペダルじゃね〜じゃ〜ん!!(2回目)
とコレ以前もやりましたね(笑)
これも以前の記事に書きましたが、この商品は手持ちのシマノペダルのシャフト部分を入れ替えて使います。
※対応シマノペダルはPD-R8000/PD-R7000/PD-6800/PD-R550/PD-R540です。
これにより、もし落車等でペダルが壊れても、内部のシャフトを入れ替えれば使えるというわけです。
またFAVEROというメーカーはロードバイク界隈で聞きなじみがないかもしれません。
FAVEROは30年以上にわたりスポーツ電子機器のデザインから製造までを手掛けてきたイタリア企業です。
同社は現在、110か国に対してスポーツ電子機器を販売しているなかなかにグローバルな企業です。
ちなみにFAVEROは今回紹介するものともう1つ、Assioma Duoというほぼ同じ名前でLOOKクリート対応のペダル型パワーメーターを出しています。
こっちはシャフト部分だけでなく、ペダルも一緒です。
さて今回紹介するFAVEROのAssioma Duo Shi(以下Assioma)の特徴がこちら
- 破損時には好きなシマノペダルと交換で対応可能
- 電源がバッテリー式のため、ランニングコストがほぼなし!
- 安価に導入可能。ペダルの選択でさらにコストを抑えられる。
順に解説していきます。
電源がバッテリー式のため、ランニングコストがほぼなし!
Assiomaはリチウムバッテリーを内蔵しており、充電して繰り返し使えることからランニングコストが充電にかかる電気代のみ、ほぼゼロです。
その分1回の連続稼働時間が50時間、Rallyと比較すると短く感じるかもしれません。
しかし普通に100kmや200km乗る分には十分です。
一方で充電にはAC電源でなくても、モバイルバッテリーからの充電も可能とのことですが、残量のないバッテリーへの完全充電には6時間かかるとのこと。
そのためライド中電池切れを起こしてしまったら、諦めましょう(笑)
また充電式のデメリットとして
普段収納しているロードバイクの近くにコンセントがないととても不便です。
具体的には付属する充電ケーブルが2mなのでその範囲内で。
室内保管ならよっぽど部屋の中にコンセントが1個はあると思いますが、ガレージ保管など近くにコンセントがあるかどうかは買うときに頭に入れておいた方が良いですね。
破損時には好きなシマノペダルとの交換で対応可能
破損しやすいペダル型パワーメーターの破損対策です。
壊れやすいなら、壊れても簡単に交換できるようにしよう!
と考えていることは大体同じ、ただ具体的な方法が異なり
壊れたらまた好きなシマノのペダルと交換してね
といった感じで、Rallyと同じように簡単にペダル部分を交換できます。
安価に導入可能。ペダルの選択でさらにコストを抑えられる
ペダル型に限らずパワーメーターの導入を検討時に無視できないのがその値段
Assioma Duo Shiの定価は96,800円です。
この値段はクランク式など左右両側でパワーを測定できるタイプの中では最安クラスです。
とはいえ
8万円を超えるのはちょっと・・・
こう思われるのはごもっとも。しかし精密機械であるが故、大幅な値引きは望めないでしょう。
しかしそれでもやれることはあります!
1つ目はワイズロードオンラインなどの通販サイトでは各種キャンペーンによりお得に購入できます!
現に先日行われたワイズロードのBLACKフライデーでは驚きの〇%オフなんてことも。
ワイズロードの各種セールはローディーとして要チェックです!
2つ目は合わせて使用するペダルの組み合わせを予算に合わせて選ぶことです。
確かに対応ペダルで最上位スペックを持つのはアルテグラペダル。
こちらのお値段は両側で2万円を超えます。一方で対応する最安ペダルPD-R550は約1万円。
この1万円の差は大きいですよね。
組み合わせるペダルを選んで予算を抑えれる、
これは大きなメリットですね!
一方で現在シマノペダルにも対応していないペダルがあるように、マイナーチェンジで適応ペダルが減る可能性があるのは1つのリスクと言えます。
流石に数年で適応ペダルがラインナップから消えてしまうことはあり得ないと思われますが、自分の使いたいモデルが・・・というのは1つのリスクとして頭に入れておく必要があります。
Rally VS Assioma Duo Shi スペック徹底比較!
さてここまで個別にペダル式パワーメーターを紹介しました。
ここからは2機種のスペックを合わせて比較していこうと思います!
大まかなスペックの比較表がコチラです。
評価項目 | Rally | Assioma |
電源 連続稼働時間 | ボタン電池 120時間 | リチウム電池 50時間 |
重量 | 324g | 本体のみ 198g +ULTEGRAペダル 314g +105ペダル 322.6g |
価格 両側測定 | ¥176,000 | 本体のみ ¥96,800 +ULTEGRAペダル ¥118,390 +105ペダル ¥109,450 |
パワー計測制度 | +-1% | +-1% |
なるほど、スペックについてはこれで分かるね。
で?
結局どっちがいいの?
その質問に答えるためには
- 用途(レースメイン?ブルベなどの長距離ライドがメイン?)
- 普段の使い勝手
- コストパフォーマンス
以上のどこを重視するかで変わってきます!
Ralllyをオススメする人 3選
ブルベなどの長距離、長時間のロングライドをメインとする人
連続稼働時間が明らかに長い点からのオススメです。
また連続稼働時間以外にも
電池切れでも、電池交換で簡単に対応が可能!
この点も、オススメできるポイントです!
使用するボタン電池はLR44が4本です。
1個あたり2g、4個で8gと、1セット予備として走りに行っても支障はないでしょう。
ズボラな自分としては、予備電池を1セット持ってれば実質バッテリーを気にしなくてもいいのは大きなメリットです!
ロードバイクの収納場所にコンセントなど充電環境がない人
言われてみれば当たり前ですが、バッテリー式の機材を管理、運用するためにコンセントは必須です。
いくらペダル型パワーメーターの脱着が手軽と言えども、充電のたびに脱着するのは非現実的です。
充電ケーブルがUSBということでモバイルバッテリーでの充電も出来ますが、満充電まで6時間かかることを考えると十分な充電ができるかが非常に不安です。
それならば初めから電池式のRallyを選び、予備を携行して電池切れに備えた方がお手軽です。
もちろん手軽な分、使い続ける電池などランニングコストがかかるという点はマイナスですが、稼働時間の長さを考えると、そこまで大きな物にはならないと思われます。
今のポジションを触りたくない人
上図で示しませんでしたが、RallyとAssiomaでは「Qファクター」が大きく異なります。
Qファクターとは大雑把に言うと両ペダル間の距離のことです。
Assiomaはペダル軸にセンサーが組み込まれているためにシマノペダルと比べQファクターが10mm以上広くなっています。
この差が走りにどの程度の影響を与えるかは個人差が大きく、現にAssiomaユーザーの間でも影響があったりなかったりと様々な声があります。
その中にはQファクターが変わったがために、サドル位置や高さを変えたとのレビューもあります。
ポジションが合わなくなると膝など関節の痛みが出ることに繋がるため、どちらを選ぶにせよ大きくはないがリスク要因として覚えておくべきでしょう。
一方でRallyは他のシマノペダルとQファクターの違いが1~2mm程度とあまり変わりません。
そのためポジションも変わらず導入できる点はRallyのメリットです!
Assioma Duo Shiをオススメする人 3選
とにかくコストを抑えてパワーメーターを導入したい人
言うまでもなく比較表の中で最も安価に購入できるのがAssiomaの特徴です。
しかも表中の価格はほぼ定価であり、各種セールでよりお得に購入できる可能性がもちろんあります。
過去に私がこのAssioma DuoShiを購入したときにはAssioma単品で10%、適合するペダルで20%以上
という衝撃価格で販売されることもあります。
商品ページはこちらのボタンから見れます。
ヒルクライムのため数gでも軽いものを使いたい人
比較表でも取り上げましたが
「Assioma + アルテグラペダル」の組み合わせは314gと表中で最軽量です。
そんな10g程度のことがメリットになるの!?
と思われるかもしれません。
逆にそう思った人はこの部分を読み飛ばして大丈夫です(笑)
と言うのも、ロードバイクに乗る中に異常と言えるほど重量に過敏な人達がいます。
俗に言うヒルクライムガチ勢と呼ばれる人達で、ヒルクライムを主戦場とする彼らは自身の体重と共に機材にもg単位の軽量化を求めます。
そのため
- ヒルクライムガチ勢でペダル型パワーメーターが欲しい人
- ヒルクライムをメインにロードバイクを楽しんでいる人
そういった層にはこの「重量」という要素は、選択する1つの要素となり得るでしょう。
サドル高などポジションを自身で調整できる人
Rallyをオススメする箇所で前述しましたが、AssiomaではQファクターが10mm以上広くなってしまうことから、ポジションの微調整が必要となる可能性が出てきます。
こんな時に自分でポジションの微調整が出来ないと、いまいち力が入らなかったり場合によっては痛みが出てしまってパワーメーターを使うどころではなくなります。
ポジション調整でごちゃごちゃ触るのは面倒で嫌。
買ってすぐガッツリ使いたい!!
ポジションが合わなくて膝を痛めるとか嫌。
こんな人はAssiomaは向きません。
逆にポジション調整の試行錯誤が苦にならない人にとっては、前述した安価、軽量なAssiomaは有力候補となるでしょう。
まとめ
タイトルで「VS」なんてつけて対決風っぽく比較してみましたが
一概にどちらが良いと言えるものではない!!
と当ブログでは結論づけるものとします。
ちなみに私個人としては
- 導入時コストや交換する電池代などコストを抑えたい
- 普段収納している場所で充電できる
こういった点からAssiomaの方が自分の用途に合っていると思っています。
追記
Assioma Duo Shiを買っちゃいました!
購入から使用までの一括レビュー記事がこちら。
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