前回の続きです。
前回は「自分が落車・事故したときのファーストエイドを現役救急隊員に聞いてみた!」という内容でした。
今回は自分ではなく他人の事故・落車に遭遇した場合。
ロードバイクは一人で走ってても楽しいですが、仲間と一緒のグループライドももちろん楽しいものです!
しかしグループライド中に仲間が事故・落車に遭ったとしたら、出来る限りのことをしてあげたいですよね。
今回の記事はそういう趣旨です。
注意事項!
それでは紹介していきます!
Q.事故・落車に遭遇したらまず何する?
前と同じことだけど、こういう場合遭遇したらまず何をするのがベスト?
こっちも前と同じだけど、状況によってベストな行動は違うのを前置きしとく。
ただまず安全確保は絶対だよね。
今回の場合自分が追突したりすることを含め、落車した本人ではできない後続車への合図などの安全確保をしてあげることで、追突などの二次災害を防ぐのが第一とのことです。
安全確保って動けない怪我人は動かしたらダメって聞いたことあるけどどうやって?
確かに動かしたことで悪化する怪我もあるけど、二次災害のリスクの方が高いなら安全確保のために道路の端とかに動かすべきだよ。
ロードバイクのリアライトとか使えるものを使って、後続車に存在をアピールしたり、自分と怪我人のためにも第一に安全確保を。
それこそ自分1人で全部やらなきゃいけないわけではなく、通りがかった人に手伝ってもらっても良いとのこと。
というか一人でできることなんか限られてるから、自分一人で抱え込むんじゃなくて、人を集めてやることを分散した方が早く確実に出来るからね。
次に事故・落車した人の体などを確認してあげて欲しいね。
- 怪我の有無
- 興奮状態の人の場合、なんとか落ち着かせる
などなど
こういう時に興奮してて良いことは全くと言っていいほどない
ただそもそもそんな場面に遭遇したら自分が冷静で入れる自信がねえわ(笑)
だからこそ事前にこうやって備えることに意味があるんだよ。
よく職場で言われるのが
「訓練でやったことが現場で出来るとは限らない。しかし訓練してないことは現場では絶対にできない」
こんなことは訓練できないけど、事前に勉強、想定していないことに適切に対応できるわけないからね。
Q.どんな時に救急車を呼んだらいいの?
A.とりあえずちょっとでもやばいと思ったら呼んでください。
2回目(笑)
というのも、医療知識のない一般人にそんな高度な判断出来ないでしょ?とのこと。 (2回目)
聞かれる前に「やばい」と思える一例を挙げると
- 痛みで動けない、事故・落車後起き上がれない。
- 手足などからすごい量の血が出てる、止まらない
- 胸、腹が痛い、呼吸が苦しい。
などなどだよね。
救急車を呼ぶ基準的なものは前回と同じですね。
全然大丈夫ってことなら、搬送せずに僕らそのまま帰るし(笑)
心配なら救急車じゃなくても、自分で病院行っても全然いいよ。
むしろ心配なだけで今症状がないなら、救急車じゃなくて自分で行ってほしい
Q.救急車が来るまで何をしたらいいの?
基本的には119番通報を受けた消防職員が教えてくれるからその通りにしてくれれば大丈夫。
指示されることを大雑把に言うと
- 応急処置
- サイレンが聞こえたら救急車の誘導
こんな感じだね。
あとこれは出来ればだけど、怪我した人の個人情報を救急隊に伝えれるように準備してくれたら助かるね。
応急処置
優先順位が高い順に紹介していきますが
- 意識・呼吸がない → 心肺蘇生法
- 出血が続いている → 止血法
あと応急処置ではないけど、救急車の誘導と怪我人のプライバシー保護も出来たらお願いします。
心肺蘇生法
これについてはこのブログでどうこう言うよりも、YouTubeで動画見るなり、実際に消防とかがやってる救急講習を受けるのをオススメとのこと。
話が若干逸れるが、こういう医療的なネタはネタ元をちゃんと確認した上で参考にしてね
動画見たけど、そもそもコレ僕らのような一般人がやっていいの?
というか居合わせた一般の人がやらないと助からんのでやってください。
救急隊が来るまで何もしてなかったら手遅れになるパターンが多い。
曰く心肺停止状態の人へ何もしなかったら、1分間で7~8%ずつ救命率が下がる。
救急車が現場へ到着するまで約8分なので、なにもしなかったらそれだけで救命率が5~6割下がってしまう。
一方で胸骨圧迫やったり、AEDとかを使えばそれが半分に出来るなんて統計データがあるらしいので、消防などがこういったことを居合わせた一般人にやってもらうように啓発しているらしいです。
心肺蘇生法はやるのは確かに怖いけど、やらないともっと怖い未来が待ってるってことね。
居合わせないことを祈るけど、万が一の時は頑張ってやろう。
止血法
紹介する処置はただひとつ!しかも簡単!シンプル!
その名も直接圧迫止血法!
紹介した日本赤十字社HPで他にも止血法が紹介されていますが、専門知識を要することからとりあえずコレを覚えて欲しいとのこと。
またこの止血法で出血がうまく止まらなかった場合は
- 圧迫する場所がズレている
- 圧迫しているガーゼなどを交換する必要がある
こういったことが考えられます。なので大切なのは
出血している場所を強い力で圧迫すること。
なのだそうです。
またこの時感染対策として血液に直接触れないように気を付けて。
対策として
- ビニール袋に手を突っ込む。
- ビニール手袋・ゴム手袋を使う
ローディーなら、ゴム手袋はパンク修理とかのトラブル対応時に使えるね!
あとこのご時世だとビニール袋もその場でゲットするのは難しいだろうね。
というわけで、ツールとしてビニール手袋っぽいのは準備しとくのは全然アリですね!
救急車の誘導
119番通報した時に一緒に依頼されるので、よろしくお願いします。
誘導の際の注意点として
- 救急車に向かって大きく手を振って合図してください。
※あなたから救急車が見えても、救急車から見えてるとは限りません。 - 救急車は案外狭い道路に入れません。救急隊の判断で救急車がちょっと遠い位置に止まるかもしれませんが、事故防止のためなのでご理解ください。
とりあえずここに怪我人がいるぞ!ってことが分かれば、あとは怪我人のために救急隊がいろいろ考えるってことですね。
怪我人のプライバシー保護
このご時世、物珍しいものを見つけるとすぐスマホのカメラで撮影する人が多く、事故などに遭遇して救急隊が活動しているとスマホのカメラを向けられることも珍しくないとのこと。
怪我人の服を切断する必要こともあるから正直迷惑。特にAED使う時とかね。
仮にその場で何も言わなかったとしても、怪我人の処置でそれどころじゃなかっただけ。
撮影を認めているわけじゃない。
正直そんなこと信じられませんでしたけど、逆に自分が撮影される立場になったら嫌だとか想像できないんですかね?
ただ現実にはそんな想像力のない人間がいるのは間違いないらしく、そういった場合に怪我人とかのプライバシー保護に配慮してあげて欲しいとのこと。
具体的には人を集めて、怪我人に背を向けて並ぶ、ちょうどサッカーのフリーキックでゴールを人間の壁で隠すみたいな感じだね。
↑ こういうことっぽいです。
確かにこれを乗り越えて撮影しようなんて気概があるのはマ〇ゴミくらいなもんでしょう。
情報管理
いつぞやサイクリング中の必須アイテム5選として「エマージェンシーカード」の存在を紹介しました。
この記事でも友人に登場してもらいました。
- いくら重傷な患者でも名前も何も分からない人は、連れて行ける病院も限られるし、病院に行くまで時間がかかる
- 病院へ運んでも検査や治療のために、病院が家族に説明と同意が必須だから、家族へ連絡がつかないと治療もスムーズにいかない
- アレルギーや飲んでいる薬などの情報は、一見関係なさそうな病気やけがの治療の際に配慮が必要な場合がある。
こんな感じで情報が必要となります。
これを前提にローディーに出来ることを考えると
グループライドする場合には、エマージェンシーカードの存在を仲間に伝えておく!
もちろんエマージェンシーカードを準備することが前提にはなります。
そんなお金のかかるものでもないですし、この機会に備えてはいかがでしょうか?
Q.誤った応急処置をして訴えられるとかないの?
絶対に大丈夫!!
と言いたいけど・・・
現状はたぶん大丈夫。としか言えません。
というのも、外国、というか一部の国にはこういった場合を想定した法律がありますが
善きサマリア人の法(よきサマリアびとのほう、英:Good Samaritan laws、良きサマリア人法、よきサマリア人法とも)は、「災難に遭ったり急病になったりした人など(窮地の人)を救うために無償で善意の行動をとった場合、良識的かつ誠実にその人ができることをしたのなら、たとえ失敗してもその結果につき責任を問われない」という趣旨の法である。誤った対応をして訴えられたり処罰を受ける恐れをなくして、その場に居合わせた人(バイスタンダー)による傷病者の救護者の合理的な救護行為を法的に保護し、またそのような救護を促進しよう、との意図がある[1]。
引用:Wikipedia 善きサマリア人の法
一方日本にはそういった法律がないものの、緊急避難とかで守られると思う、とのこと。
ただ外国みたいに直接応急処置をした人を保護する法律はないものの、他の規定によってカバーされているので多分大丈夫とのこと。
こういった問題にならないように、ちゃんと応急処置もちゃんと勉強しないとですね。
まとめ
さあ最後に一括でまとめましょう!
Q.事故・落車に遭遇したらまず何する?
A.状況によってベストな行動は違うけど、まず安全確保は絶対
Q.どんな時に救急車を呼んだらいいの?
A.とりあえずちょっとでもやばいと思ったら呼んでください。
Q.救急車が来るまで何をしたらいいの?
A.119番通報を受けた消防職員が教えてくれるとおり応急処置と救急車の誘導をお願いします。
出来れば怪我人の個人情報を救急隊に伝える準備とプライバシー保護もお願いします。
Q.誤った応急処置をして訴えられるとかないの?
A.絶対に大丈夫!!と言いたいけど、現状はたぶん大丈夫。
前回も言いましたが、この記事が読んだ人の役に立って欲しい一方で、役立つ機会のないことを祈ります。
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